ランプの魔人とかいう諸刃の剣「エヌ氏の遊園地 01けちな願い」
突然ですが、
ランプの魔人がいたら皆さんはどんな事をお願いしますか？
有り余るお金や、美しい伴侶、名声なんて言うものは
皆さん欲しいものですよね。
でも、どうでしょう？
急に言われてパパっと自分のホントウに欲しいものが出てくるでしょうか？
と言うわけで本日紹介するのはこちらです。
「エヌ氏の遊園地」
著者 星新一
言わずと知れたショートショートの神様です！
そしてこのタイトルｗ
僕もN氏でタイトルもエヌ氏ｗ
読まない理由がなにもないですね！
さてさて、内容ですが
基本的にこの著者の小説はショートショートと言う
とても短い小説がたくさん入っている本です。
本書では３２のショートショートが入っているようです。
本編が289ページなので１話９ページ位のボリュームですね！
なので、すぐに読めちゃうお手軽な小説ですね。
ただ、落ちがブラックだったり
これってどういう意味？
と言うような落ちのものもあるので
ちょっとだけ考察が必要かもしれません。
さて！
今日は一つ目の話を取り上げたいと思います。
タイトルは「けちな願い」
ざっくりとしたあらすじとしては
エヌ氏がある朝めざめると急に強盗がしたい衝動にかられます。
その感情はどんどん強くなり
ついにエヌ氏は実行に移してしまいます。
首尾よく金持ちの老人の家からお金を盗んで出てくると
そこに待ち構えていたように警官がいて
留置所に放り込まれてしまいます。
すると警官が「俺にはもう必要のないものだから」と
ランプを留置所において去っていきます。
そこでエヌ氏がランプをこすると
ランプの魔人が現れ、事の顛末を語ります。
警官は奥さんから強盗の一人でも捕まえてみなさいよ！
と言われ魔人にそれを願ったこと
その願いのせいで自分が強盗衝動にかられたことを知ります。
そして魔人が願い一つをかなえる事を提案します。
ご命令がなければ権利放棄とします
大金でしょうか？美女でしょうか？何でもすぐにおもちします。
するとエヌ氏は
「後に問題が起こらないようにここから出してくれ！
合法的にだぞ！」と言いました。
「はい、かしこまりました」
人間はいよいよとなるとけちな願いしかないものだな
そんな笑いを浮かべながら願いをかなえる為に魔人は去っていく。
と言うような内容です。
さて、冒頭の質問ですが
あなたがエヌ氏と同じような立場に置かれたときに
どんなお願いをするでしょうか？
想像ですが、
本当に追い詰められた時
何かコンプレックスを抱えてしまっている時
嫌なことがあった時
そんな時には目先の事に囚われて冷静な判断が出来ず
エヌ氏や警官のように
「けちな願い」しか出てこないのではないでしょうか。
これって、流れ星のお願いに近いものがありますよね
ふっと現れた流れ星に、え、あ、と考えてるうちに
何も言えずに去ってしまう。
だから、自分がホントウに望むものは
いつも心に意識して、
急な場面でもすぐに言葉にできるように意識する
そうすれば、それに向かって行動するようになるから
自然に願いが叶う。
と言うのが流れ星のお願いの本当の意味だそうですね。
だから、いつランプの魔人に出会ってもいいように
自分の本当に欲しいものを
いつでも言えるようになっている自分でありたいですね！
そうすればきっと、魔人に会えなかったとしても
理想の自分に少し近い場所に行けるんじゃないかと思います。
僕の場合は、
「家族みんなで楽しく幸せに過ごせるようにする！」
なのでそれに向かって頑張って仕事します！
まぁ魔人が来たらきっと
大金もらって隠居しそうですけどねｗ
そんな訳で、また機会があったら
エヌ氏の遊園地
またレビューしたいと思います！
じゃあ、また！
