屋根裏のN氏

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困った時こそご用心!「エヌ氏の遊園地 03波状攻撃」

弱り目に祟り目。
泣きっ面に蜂。

 

困った時には次から次に困りごとが増えていきますよね。

自分がなにかした!?と言いたくなるような不条理な状況は
誰しも一度はあるんじゃないでしょうか?


今日ご紹介するお話の主人公も
そんな状況にどんどんなっていってしまいます。


と言う訳で今日ご紹介するのは

 


エヌ氏の遊園地 (新潮文庫)

 


本日も、「エヌ氏の遊園地」
著者 星新一


の中のお話
「波状攻撃」から書いていきたいと思います。


このお話の主人公のエヌ氏は
不良在庫を抱えて困っています。


そこへ、怪しい男がやってきて
「その在庫どうにかしましょうか?」
とやってきます。

 

男は絶対にばれない方法で放火して
不正に保険金をもらおうと提案します。

 

最初は、不信感を持っていたエヌ氏ですが
男の話を聞くうち
いけるんじゃないか?
と思うようになってきます。

 

そして、男の作った
自動で漏電を起こす装置を高額で買い
紹介してもらった保険屋で高額な火災保険に加入しました。

 

それから時期をみて、
計画を実行に移すのですが
装置はただのガラクタだと分かり
保険屋も偽物だったことが判明。

 

途方に暮れるエヌ氏の前に
探偵を名乗る男が現れて
「詐欺被害に遭われた方が最近増えていいるのですが
いかがでしょうか?」
と言われ、
一瞬身を乗り出したエヌ氏だったが
「もうたくさんだ。そんなことをくりかえしていたら
夜逃げをする費用すら残らなくなってしまうだろう」

 

と言ってお話は終わります。

今回もなかなかのブラックw


このお話は最初からすべての人間がグルだったのでしょうか?
最近はこういった所謂、
劇場型犯罪が増えているようですから
我々も注意が必要ですね。

 

それにしてもこれを昭和六十年に書いた星新一はすごいですね!
こう言う作家たちはホントに未来を予告していたのではないかと
思ってしまいますよね!


さて、冒頭の弱り目に祟り目ですが
弱っているから祟られるのではなくて

弱っているから隙が出来たり
注意力がなくなってしまうので
祟り目に遭うと言うのが正しいのではないでしょうか?

 

やっぱりどんなに冷静な人でも
急に「あなたの子供が事故を起こしました!今すぐお金が必要です!」
なんてことを矢継ぎ早に言われたら
冷静な判断が出来なくなりますよね。

 

一度オトしてから、
でも大丈夫!こうすれば解決です!
と回答を誘導されてしまうと人間弱いもので
思考停止してしまいます。


そうならないためにも、
普段からこれがあったらこうしよう!
と事前に決めて置くと脊髄反射で行動せずにすむかもしれません。

 

冷静じゃない時に下す決断よりも、
冷静な時に事前に下しておいた決断の方がよっぽど効果があるものです。

 

ですから、この機会にみなさんも
こんな事があった時にはこうしよう!
と事前にシュミレーションしてみてください。

 

そうすることで転ばぬ先の杖になって
こういった犯罪の抑止のきっかけになれたらうれしいです。

 

じゃあ、また!

 

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